とあるところで、こんな内容の看板を見た。
「自然を大切に たかりゆすりを見たら110番」
互いがより際立つ、なかなか練った内容である。
「たかりゆすり」というマイナスなイメージの言葉のおかげで、「自然を大切に」が映える。
一方、「自然を大切に」という人類一大テーマっぽいことの前での、あんまりな「たかりゆすり」のだめさ。
「みんなで自然を大切にしていこうってのに、そんななかで、たかりゆすり、だと!!」
たかりゆすりはだめなのである。
ただ実は、少しの間、僕は「たかり」という鳥かなんかがいて、それは珍しいから連絡しろという風にとってしまっていた。
そこは公園だったのである。
「たかりという小型のワシがこの森に生息しているのです」
少しありそうじゃないですか。
ちょっと発見を警察に通報する点がおかしいとは思ったが、そういう部署もあるかもしれないし。
「あ、あなたこの公園の人?」
「ちょっと。あの看板、わかりにくいですよ。」
「なんで自然どうこうと犯罪のことが同じ看板に書いてあるんですか。」
「わかりにくいおかげで、恥かいちゃいましたよ。」
「どうしてくれるんですか。」
110番である。