もちろん昨今の災害、天災などは除外してなのだが、「水没した人工物」はえもいわれぬ神秘的なものを感じさせる。
自失への緩やかな傾倒だろうか。
映画で海底に沈んだ建物に日光が射すシーンなんかがあると、見とれてしまう。
(一方で底の見えない海は怖い。
群青の海底からなんかでかく黒いものが出てきそうだからだ)
また、古城かなにかで、石畳の回廊が水深の浅い川のようになっている、というのもサイコーだ。
なんでこれがサイコーになったのか、自分でもわからないのだが。
ポニョはたいがい海であって、それはそれは目を引いた。
日常生活していた風景が全て目下にあって、自分の影が底にうつるなんて、なんて楽しいんだ。
確か主人公の家もぎりぎりな感じで床下浸水だった。
海面はほぼ1階の床ぎりぎりまできていて、家から出たとたんに水深30cmくらいなのである。
・水がきれい
・あらゆる面で、困る人が生じない
・特に害をなす生物もいない
・週1くらい
・家の侵食がない
・ひとはだ
この基準が満たせるようなら、僕は世界ポニョ化オーケーだ。
でも、そんなこと言ったら
・雪がきれい
・あらゆる面で、困る人が生じない
・週1くらい
・家が雪の重さでつぶれない
・ひとはだ
の基準クリアで、僕は世界雪国化オーケーだ。
となると
・砂丘がきれい
・あらゆる面で、困る人が生じない
・週1くらい
・少し甘い
・ひとはだ
の基準クリアで、僕は世界砂漠化オーケーだ。
ということで、困る人が生じないことというのは、聖杯みたいなものなのである。
ざんねん。