くまについて

近頃、クマ的なキャラクターが大人気なのである。
雑貨を扱う店には、まずクマのぬいぐるみがあり、ストラップがあり、ハートがついていたり、鮮やかな色彩だったりと、まあいろいろ包括して、くまがある。
本来、くまは怖い動物のはずだが、一方ではかわいいやつとして親しまれている。
なぜなのだろう。
こぐまか。
こぐまがかわいいからなのか。
プーか。
プーがかわいいからなのか。
とにかく、我々が身近に接することのできるくまはたいていかわいくなっており、例えばくまの絵を描けと言われれば、それは鮭の肉片が口の周りに付いたくまではなく、幼稚園児のカバンに付着するアップリケのようなくまが描かれるはずなのである。
そしてくまを愛する人は多い。
知り合いの携帯電話は、くまなりだ。
すなわち、くまのキャラクターだらけなのである。
またある人は、店頭にならぶ大きなくまのぬいぐるみに声を上げる。
大きなくまのぬいぐるみ。
何かしらのシンボルが見え隠れすることは、誰しも認識しているところである。
このように、怖いながらもその存在はかなりかわいい方面に偏っている、昨今のくま。
しかし残念。
そんなくまと、くまを愛する人たちの行き着く先。
それはベアハッグによる、どちらかの殺害なのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です