欲がありすぎるってのも困るけど、無欲っていうのも、困る。
何が困るかって、そんな人に何かをあげなくてはならないとき。
何をあげればいいのか、わからないのだ。
無欲であることは、ほぼ無趣味であることと、言い換えることができる。
趣味くらいあれば、それに関連したプレゼントができるものを!!。
あいつめ!!。
ぎりぎり延長コードが届かなくなれ!!。
と、こういうとき、人はたいてい「王様のアイディア」的なものに走る。
よって、無欲な人には、そういったアイテムが集まりやすい。
無欲な人。
それでいいのか。
そもそも、何をあげればいいかなんてことで、相手を困らすんじゃない。
ということで、大人のたしなみ。
ダミー欲の登場である。
「いやじゃないけど、そんな興味もない」
そんな欲を、日ごろからちょくちょく出していくのだ。
「かえるを集めている」
非常に有用なダミー欲であると思う。
友人は、よろこんでかえるの形をした鉛筆削りをくれるだろう。
かえるはダミー欲である以上、それほど興味はないわけだが、かえるのおかげで友人の手を必要以上に煩わせることもなく、自分も鉛筆削りに困ることがなくなった点で、それは素敵なことである。
もちろんダミー欲は、無欲な方だけでなく、欲欲な方にもオススメしたい。
安価に達成できるダミー欲を利用することで、相手に無理をさせない。
そんなこともできる。
大人である。
ただ、あまりにこのダミー欲に頼りすぎると、それはダミーでなくなる可能性もあり、その時は注意したい。
ダミー時代が長ければ長いほど、度が過ぎる欲になりがちだからだ。