ましまし

ラーメンを注文すると、にんにくとねぎはどうするかと尋ねられた。

息が臭くなるだけでおいしいのはわかっているが、その臭くなるのが苦手なため、にんにくは無しにしてもらう。
ところが、一緒に頼んだチャーシューごはんに、大量ににんにくが乗っかっているのである。
なぜなんだ。

チャーシューごはんににんにくが乗っかっているのは、議論の余地なく当たり前、常識なのだろうか。

僕はそれは論じたくなく、なぜかというとチャーシューごはんとにんにくのことが常識どうこう言う前に、もっと優先度の高い常識認定事象がこの世の中にはあるような気がするからで、それがチャーシューごはんとにんにくのことで論じられるのが遅くなることに耐えられない。

ということで常識かどうかは存在させず、チャーシューごはんを食べるんである。

チャーシューなんか冷えてるな。
吐息がにんにく臭くなってきたぞ。
この、自分の汗にアレルギーを持ってしまうような、猫アレルギーの猫のような、防犯ブザーが胸元を演出している犯罪者のような、もっとも部品の少ない自己嫌悪のような。