冗談ではなく、「おじゃる丸の横顔」には目を見張った。
知っている人も多いだろうが、なかなか神秘的だ。
とりあえず、輪郭を描いたらできた、という状態ではない。
甘食みたい。
しかし、僕はその奇怪な形状に驚いたというよりは、「そうなっていましたか」と妙に納得してしまった。
本来、こね途中の生地のようなあの形にはびっくりした方がいいような気がする。
目の前におじゃる丸が現れても、アニメのキャラクタというブランドよりも、その顔の形に恐怖すると思うから。
着ぐるみ。
着ぐるみも心配だ。
あるのかは分からないが、どうなっているんだ。
子供を守らなくていいのか、あの形状から。
しかし納得してしまった。
そういうことなら仕方ないと。
こうやって、あきらめながら人は成長するのかもしれない。
だがこの場合、僕があきらめたのは一体何なのか。
それを思い出す事もあきらめなければならなそう。