【あらすじ】
サンタの格好をした人がこそこそしていると違和感。
こそこそとした挙動をするとマズい人たちがいるのではないか。
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まず思いつくのが新郎新婦や歌舞伎役者などである。
ウェディングドレスを着た新婦が「あ、ちょっと通ります」みたいな感じでカメラを横切ってはいけない。
いやお前、お前を撮るんだよ。
そう突っ込まれる事うけあいである。
と、ここでもう判明したように、結局「派手な目立つ服装の者はこそこそしてはいけない」のである。
派手な格好しているならこそこそせず、派手に立ち回るべきである。
一方、こそこそしたいのなら、派手な格好をすべきではない。
実は、この「こそこそした挙動をするとマズい人たち」を考えた時、まず思ったのが「SEKAI NO OWARI」のピエロであった。
もうピエロというだけでこそこそしてはだめだし、まずなんか怖い。
そして「SEKAI NO OWARI」と自ら名乗っている。
垣間見える終末思想の断片が、1999年7月に来る予定だったのはこいつなんじゃないかと思わせ、恐ろしい。
「サンタの格好をしたスタッフ」にそんな恐怖を覚えることはないと思っている方もいるだろうが、考えてみてほしい。
「クリスマス→サンタの格好」という構図は、ちょっとありふれすぎている。
ピザの配達員はコスプレしてバイクを運転しているし、コンビニのおばちゃん店員は帽子でさりげなくサンタを演出。
カインズホームのペットコーナーには、ブルドック用サンタ衣装が売られているわけである。
この一辺倒な「クリスマス→サンタの格好」志向は、本来のサンタの重要性を希薄なものにさせてはいないだろうか。
あるいは「サンタが本来やること」以外のことをしすぎてはいないだろうか。
ピザを販売し、男の目を狂わせ、犬。
これでは「サンタ本人」は自分の格好の恥ずかしさに、それこそ「こそこそ」しなければプレゼントも配れないことになってしまう。
恐怖ではないが、何か悲しみを感じさせる。
そしてこの悲しみは増大する。
こそこそすることになったサンタはまず服装を変えるだろう。
空き巣を生業にするものの多くは普通の背広姿でターゲットを物色するそうだ。
それが一番「まぎれる」のだという。
それを考慮すると、現代のサンタは背広姿の可能性が高いという事になり、ほらたかし、お前の身近にいるだろう背広姿のやつが!!という感じで子供の夢が壊れる。
と、いろいろと思った次第でございます。