シーク音

「お前は何かおもしろいことを考えるとき、頭のところからシーク音がなっていそうだ」
なんとなく光栄である。
ただ、結構まえに言われた事であり、今後はちょっと古くなってくるのかなシーク音というのも、という気もする。
この流れでいくと、考えるときにどんな音が頭から出ていたら「あの人は真剣に考えているんだな」と思われるのか。
それでいいかもしれない。
そんなことを考えて夜中の1時。
いいかもしれない。
オルゴール、流れていいかもしれない。
考えだすとオルゴールの何かの曲が流れ出し、考えをやめると止まる。
電話のおしゃれな呼び出し音みたいで、いいかもしれない。
でも実は、その人は脳の手術をしたことがあって、そのときの医療ミスでオルゴールを脳内に残したまま縫合されてしまったのかもしれない。
「あたまのなかのオルゴール」って、なんかノスタルジックでいいかもしれない。
てんぷらの揚げる音というのも、いいかもしれない。
あの、ぎりぎり体中を平手で叩きまくっているような音が考え事をしているとき、周りの人には聞こえるのだ。
不思議の国のアリスでいなかったっけ。
「考えごとをするとき、頭からてんぷらを揚げる音がするおじさん」。
ただ、てんぷらの音では「真剣に考えている」というのはどうもつながらない。
せいぜい「てんぷらのことを真剣に考えている」だろう。
てんぷらのことを真剣に考えているときに、てんぷらを揚げる音がしちゃったら、いわゆる「サトラレ」だ。
「サトラレ」って見た事ないから、これといってないんだけどね。
今宵も、頭からはからりとも音がしないんだけどね。

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