昨日からのつづき。
【あらすじ】
こんな、のら動物を見ました。
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<見たもの>
プレーリードック
ハクビシン
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半そででは少し寒さを感じる。
そんな秋の夜でした。
私は自宅への道を歩いていました。
少し急いで。
というのも、その日は見たいテレビがあったか何かで、いつもより小走りになっていたのです。
今思うと、ここで急いでいなければ、あんなことにはならなかったでしょうに・・・。
私はいつもよりもずいぶん早く自宅付近に差し掛かったのに気づき、心から喜びました。
見れる。
いや見られる。
テレビが見られる。
おいみんな。
テレビが見られるぞ。
テ。
レ。
ビ。
テレビ。
テレビが見られるぞ。
さあ帰ったら、どうしてくれよう。
すぐに、ソファの近くにテーブルを持っていこう。
そしてテーブルの上に、買ってきたピーチティーを置こう。
くつ下を脱ごう。
クッションを頭と足の位置に置こう。
そして、テレビだ。
階段を上がり、玄関が見えたときまでは、このようにテレビでした。
しかし私は、玄関の下に何かがいることに気づいたのです。
カバでした。
とても大きなカバでした。
カバが玄関の前を右往左往していました。
まさか、テレビの前にカバのくだんがあるなんて。
そんなはずはない。
私はその動物をよく見ました。
すると、それはカバよりも少し小さいようでした。
そして、すぐにコビトカバであることがわかりました。
まさか、テレビの前にコビトカバのくだんがあるなんて。
そんなはずはない。
カバよりかは、大きさの点ではあるかもしれないが、希少さから言うとどうなるかわからないけど。
私はその動物を本当に、ちゃんとよく見ました。
すると、それはコビトカバよりも少し小さいようでした。
私はコビトカバがどのくらいかがよく分かりませんが、「このくらいなんじゃないか」という感じは、絶えず持ち続けている男でしたので、小さいことがわかりました。
そして、すぐにカピバラであることがわかりました。
カピバラが玄関の前を右往左往していました。
まさか、テレビの前にカピバラのくだんがあるなんて。
そんなはずはない。
なんだかごわごわしているな。カピバラさんとは何かが違うな。
私はその動物を暗視しました。
すると、それはカピバラよりも少し小さいようでした。カピバラよりも少し小さいたわしのようでした。
そして、すぐにプレーリードックであることがわかりました。
あの、動物園にいる、プレーリードックです。
確かにペットショップなどで売られていましたが、そこらで頻出する英単語のような動物ではありません。
なんでプレーリードックが、俺のうちの玄関で右往左往しているのか。
考えようによっては、ファンタジーです。
「よう、入れよ」
しかし私は考え直しました。
プレーリードックはかわいいですが、かなりなげっ歯の持ち主です。
だっこでもしようものなら、そのげっ歯が私の皮膚を貫通します。
私はそのげっ歯を興奮させないようにいったん家に入り、相応の準備をすることにしました。
飼い主が探しているかもしれないので、保護をしようと思ったのです。
家に入り、すぐにダンボールを見つけました。
これに入れてあげよう。
そして再度玄関を開けたとき。
そのプレーリードックは玄関と床の隙間に挟まってしまい、和紙のようになってしまいました。
うそです。
いなくなっていました。
もうあれからずいぶんたちます。
私は今でも、玄関の前をプレーリードックが右往左往しているんじゃないかと、ふと考えるのです。
そして、この話のなかでの「カバ~プレーリードック」の流れは、相手の承諾を得やすくするための技法「ドア・イン・ザ・フェイス」を応用したもので、このテクニックのおかげで、より「プレーリードックならいそうだよね」「プレーリードッグがいたんだ」感を出すことができました。
みんなもこのテクニックを使って、何かの承諾を得まくろうぜ!!。
追記
ハクビシンは何か、ゴミ袋をくわえて夜の森に入ってってました。