こないだドラマを見ていると、なにやら正念場な雰囲気のなか、女性が男性に対して憎憎しく「ギャンブル、酒、女!!」と言い捨てていた。
どうやら彼女にとってそれらは憎むべきものであるらしかった。
「のむうつかう」という言葉がある。
飲む:お酒を飲みすぎる
打つ:バクチを打つ
買う:異性(たいがい女性)に貢ぐ? もしくは買う?
おそらくこんな感じ。
確かにお酒を飲みすぎては臭くなるし、挙動もあやしい。
バクチのやりすぎで「もう金歯と臓器しかありません」ではつらい。
愛はお金では買えないとのもっぱらのうわさで、それにお金をつぎ込むのはかなしい。
しかしどれもやりすぎなければ、むしろ酒に対する百薬の長のような効果をもたらしそうでもある。
当たり前だが、程度なのだ。
しかし冒頭の彼。
彼女らしきに「ギャンブル、酒、女!!」と憎まれては、少々やりすぎたのだろう。
で、そんなシーンを見て、僕は「ギャンブル、酒、女!!」の逆、要は好まれる「何、何、何」はなんだろうと思った。
女の子が幸せそうに彼のことを「・・・」と言う。
そんなことだ。
ということで考えてみた。
「ボランティア、白湯、あたし!!」
こうなりました。
言わせてみよう、彼女に。
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「で、あんたの彼氏ってどうなのよ」
彼女は恥ずかしがりながらも、まんざらではない様子で、こう言った。
「なんか、口を開けばボランティア、白湯、あたしって感じ」
あーもう、別れちゃえばいいのにって私、思っちゃったよ。
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城みちるか何かであろうか。
刺激にとことん弱そうである。
そしてそこはかとなく漂う気持ち悪さ。
一見好ましげなこの要素たちも、どうやら程度なのだ。
このままではそう遠くないころ、城みちるの彼女はこうなるのだろう。
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「で、あんたの彼氏ってどうなのよ」
彼女は声をひそめるも、憎憎しげな様子で、こう言った。
「なんか、口を開けばボランティア、白湯、あたしって感じ」
あーもう、別れちゃえばいいのにって私、思っちゃったよ。
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程度をわきまえていないと、どうやら憎まれることと好まれることのグレーゾーンは、重なってしまうのである。
灰色以上に、濃く深く。