満点

既成概念を極力取り除くと「安さ爆発」というのもなかなかだ。
しかし今回は「○○満点」という言い回しについて考えてみる。
満点だそうだ、○○。
確かに95点程度のことをウリにするくらいなら、そこはちゃんと満点をめざしてほしいところではある。
だが一方、他のところはだいじょうぶ?という気にもさせる。
「迫力満点」
こういったフレコミの映画があるとき、私たちにはもはや「迫力」について言及することは、ほぼない。
あるとすれば「どういった方向の迫力」を確認するくらいである。
・何かのすれすれを人が通過します
・町がたいへんなことになります
・せまりくる映像です
・肝心なところでも映像の切り替えがありません
・死屍累々
迫力の方向性はいろいろある。
どういったものであるかを確認しきれれば「迫力確認満点」である。
しかし他の面はどうかとなると、その情報がない。
「私は映画、たとえばホラー映画を見るとき、どれだけ「振り返ったら怖いやつがいました」シーンがあるかが気になります」
こういった人は、どちらかというと「迫力」よりも「驚き」が重要なのであって、その点「迫力は及第点」でいいはずで、それよりはよほど「驚き満点」の方が重要である。
しかもそれは「振り返ったら怖いのがいる」の驚きであって、「音響効果による驚き」でも「想像を絶するラストへの驚き」でもない。
「この売店では1億円の宝くじが3回も出ました」
この事象で本当に重要なことは「この売店で買って当たらなかった人とくじの数」であるように、彼にとっては「この映画での振り向きギャー数」が重要なのだ。
当然「迫力」の採点は意味をなさない。
話がずれた。
まあ、色々な満点があるよね、という話ということでして。
次回、いろいろな「○○満点」を考えてみて、発表してみる。

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