昨日からのつづき。
【あらすじ】
デパート文房具の万年筆売り場に見られる「試し書き」コーナー。
ここに何を書けばよいのだろうか。
<昨日の>
短歌
ちっさい誰かの似顔絵
むらさきカガミ
不幸の手紙風
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「地図」なんかはどうだろうか。
万年筆の試し書き紙に地図を描いた者は、それをあとから見た者に何を求めるのだろうか。
行けというのか、思い馳せろというのか。
つげ義春の「不思議な絵」っぽい。
「拝啓」もいい。
試し書き紙に「拝啓」とたくさん書かれていれば、それは確実に「これから手紙を書くために万年筆を買いました」な人であり、使い心地調査中であることが手に取るように分かる。
一方、ただひとこと「拝啓」と書かれていれば、次なる人への手紙内容バトンタッチであり、試し書き紙を見た人はある種の責任を負うことになり、堕落した日々に対する一種のスパイス。
「レジの人らしき人物像」
人物画を書いちゃった。
もちろん他の人でもいいだろうが、ここでは試し書き紙をあとから見る人への配慮として「その場からならいつも見える人」を描画対象としたい。
「小林 50000 売り」とか書いてあったとしたら、あとからそれを見たあなたはどんな気になるだろう。
何か取引が、この試し書きコーナーにて行われたのだろうか。
なんとなくインサイダーな何かなのだろうか。
その紙に何か筆跡は残っていないか、確かめるのではないだろうか。
都合のいいことに、そこにはペンがあるはずだし。
「1867年 大政奉還」
日付系、電話番号住所系は誰でも思いつくものである。
それでも少しはユニークなものを目指したいという人には、一見歴史の暗記のようなことを書いてみてはどうだろう。
その流れでいくと、他にも「そ=しょうゆ」「稲垣足穂=一千一秒物語etc」「アメリカのお化け=ドロンパ」などがいい。
「本紙書き終わりましたらビンにつめ、名古屋港より流してください」
「ミッキーマウス」の練習
「気持ちの悪い詩」
「コンヤ ヤド サガシテマス スティーブ」
「筆記体」の練習
あとはこのくらいでした。
試食おわり。