昨日からのつづき。
【あらすじ】
「当て身」について書いていた。「一撃で仕留めるなんて、どれだけ練習、実践してんだ」と。
しかし、その間にも、わが家の風呂は開かれている。
昨日、当て身を一発で成功させるには、それまでにも当て身を何度となく繰り返してきたはずだ、と書いた。
全くそのとおりで、昨日、というか正直さっきの僕には頭の下がる思いである。
結局、何度も当て身を繰り返さないと気絶させられないようでは、ただの暴行になってしまうのだ。
(「ただの」重要!!)
だが、じゃあ一撃で仕留められることはすごいか、というと、それも考えものだ。
そんな彼は「当て身をしなくてはならない場面」が、人生の中にいくつもあるということで、それはちょっと、へんだ。
いわば、人よりも多く「当て身にフォーカスを当てた人生」を歩んできたわけであり、あまり大きい声では言えなさそう。
「特技:当て身」
どんなエロトークが展開されるか、わかったもんじゃない。
とにかく、当て身一撃で相手を気絶させるような手練になってはいけないのだ。
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でも男は、当て身を多くこなすような人生しか、送ることができなかった。
はじめての当て身のとき。
不馴れな当て身を気絶するまで受け続けてくれた女の愛は、確かというものそのもの、と感じた。
今までにした当て身は数え切れないくらいだったが、鳩尾に手をかける瞬間、彼が愛を感じないことはなかった。
そして今。
目の前の愛する人が、懇願する。
これが最後の当て身にならないだろうか・・・。
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ここで「ぎりぎり当て身に耐える女」の登場が、物語を加速させるのだった・・・。
そりゃいつかということで、「当て身」おわり。