紫煙八景・サイテス

新宿にやたら高い喫茶店があって、行ってみた。
そうしたら実際にめったら高くて、「今なら、力いっぱい豆を挽くことができる。」と思ったほどだ。
そこでこんなことを聞かれた。
「禁煙席になさいます?。それとも喫煙席?。」
もちろんこのような意味のことは、あらゆる店、特に飲食店などでは必ず聞かれる。
例えば、僕がたばこを吸う人間であり、そこでも吸う魂胆であったなら「喫煙席で。」となり、僕は喫煙ゾーンに誘われることになる。
ところが、僕がたばこを吸わない人間であったなら、なんと言えばいいのだろうか。
たばこを吸わない人間が必ずその煙に弱いか、というとそうでもなく、むしろ僕はそれを嗅ぐのが好きだったりする。
禁煙席がめちゃくちゃ混んでいるときなどは、たばこを吸わずとも「喫煙席」の方で構わないのだ。
よって、後者の場合「禁煙席になさいます?。それとも喫煙席?。」という質問は結構難しい。
もちろん答えるのは「どっちでもいいです。」と、簡単だが、しかし一方で「どっちでもいいなら、○煙席に決まってんじゃねーか!!」というような、「禁煙席になさいます?、それとも喫煙席?の定石」というものが、一般常識的にあるんじゃないか、と邪推したりしてしまうのだった。
要は、たばこを吸わない人にとって「喫煙席/禁煙席」の相対的なパワーバランスが分からないのである。
それは、たばこを吸う人の人口どうこう、というよりは、社会地位的な意味合いも込められたものである。
ということで「喫煙席/禁煙席」のカテゴリ分けは、「たばこを吸う、吸わない」で分けるものではなく、「たばこの煙に強いかどうか」で分けられた方がいい。
「喫煙席/禁煙席」 という名前も、「強煙席」「弱煙席」とでも言いなおすべきだ。
ただし、この分け方には盲点がある。
「弱煙」体質で、たばこを吸う者のことである。
彼らのために「M席」が必要であることは言うまでもない。
ところで、今ブログは「たばこを吸わない人間が必ずその煙に弱いか、というとそうでもなく、僕はそれを嗅ぐのが好きだったりする。」あたりでかなり破綻しており、普通は「たばこを吸わない人は禁煙席が当たり前。」に決まっているかもしれない。
よって、それ以降の考察は、希少な生物にしか該当しない内容っぽいことを明記しておくよ。

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