パスポート申請時、「自分宛てのはがき」を用意する必要がある。
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「10年後の僕へ」
やあ、僕。
そっちはどうだい?。
こっちは相変わらず、ほつれた糸を切る道具がなくて、これ以上被害が及ばないように一気に引っ張って切ろうとして、結局布がムニュッてなってしまう日々だよ。
僕の予想だと、そっちは大戦かい?。
それとも、ドラゴンヘッドかい?。
ちょっとやんちゃして、千の風かい?。
ところで、覚えているかな?。
僕らの合言葉。
10年経っても覚えていよう、っていう言葉があったろう?。
え?。
もちろん覚えているって?。
そう。
「むつかるときは、全力で。」だったね。
赤ちゃんのころからの合言葉だ。
覚えてなかったら、僕、むつかっちゃうぞ?。
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残念ながら上記のようなものではなく、単に宛て先を自分の名前にしたはがきを用意するのだ。
このとき、葛藤が生まれる。
宛て先として書いた自分の名前に「様」と書くかどうか。
僕は申請の窓口にて、はがきを書いたのだが、かなり迷った。
うかつに「様」を書いたら、窓口の人は「うわーこいつ自分に様つけてるよ。」と思うのではないか、という邪推だ。
迷った挙句、「様」をつけずに提出したところ、少しおもろいのが見られた。
はがきを受け取った窓口の人は、慣れた手つきでぽん、とはんこを押す。
そのはんこは「様」だった。
このようにして「nimbus7942様」という宛て先のはがきが誕生したわけだ。
使用頻度など、気になる点は多々あるが、このはんこで注目すべきは、やはり「様」だろう。
「未熟児様」
「メタボリック様」
「悪送球様」
「不当判決様」
このはんこにかかれば、どんなものもはんこから「様」と呼ばれる存在になる。
どんなものにも「様」を付けてしまうのだった。
なんだって、そんなにへりくだっているのか、「様」のはんこよ。
特に「不当判決」だと思っているなら、へりくだる必要などないのだが。
このはんこほど、迎合した人生は送りたくないものだ。
つづく。
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俺も先日申請しにいきました。
写真を見事にカッティングしていったら、わざわざ切らなくても、向こうで適切な大きさに切ってくれるんですね。
俺の努力をかえせー!
あとはがきも「様つき」と「様なし」と「御中」の三枚用意したよ!
・・・いや、御中は嘘だけど。
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10年後の手紙の内容はとてもいいと思います。でも「むつかる」の意味がわからないので教えてください。
あ、「様」についてでしたね。最近は~様が流行っていてムカツキます。あと、王子も。
あ、「様」のはんこについてでしたね。
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>>カルス
「様なし」って、やたらざんねんな感じだよね。今まで付いていたのに・・・、という感じ。
ポストの投函口も、実は「様」の有無で分けられているらしいが。
>>ダミアン
なかなか素敵なコメント按配!!。
大人の雰囲気である。
ちなみに普通に答えますけど「むつかる」はよく「赤ちゃんがむつかる(むづかる)」みたいに使うものらしいです。