茶沼

ペットボトルのお茶をまだ残しているときに、ふたを落としてしまった。
幸いな事に、そこは床がびっちゃびちゃでなく、毒の沼でもなかったため、そんなに汚れてしまったとも思えない。
しかしこの時、気になるのが、「あの人はふたを使用するのだろうか」と興味深げな周りの目。
もしかしたら、そんな目はないかも知れない。
しかし一旦そう考えたら、試されている気がして仕方がない。
おそらく正解は残った茶を飲み干すという「残茶の消化」であろうが、その量によってはなかなか難しい。
しかも、「あの人、ふたを使用するかどうか試されてると思って、慌てて茶を飲んだわ。自意識過剰」と思われるかもと考えてしまい、結局すっきりしない。
もちろんふたを使用すると、落としたふたを使用したことを好奇的に思われていると、滅入る。
もう、ペットボトルの茶でふたを洗いたくなるが、これはこれでかなりイレギュラーな行動だし、床がびっちゃびちゃになるし、そもそも水道水で洗えよ、となる。
なんでふたを落としただけでこんなに悩まなければならないのか。
こんなことなら、茶の沼で飲んでいればよかった。
となると、そもそもペットボトルのお茶なんか買わないわけでして。

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