なぜか台北 その15

【あらすじ】
台湾旅行。
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ホテル周辺の、主に栄えゾーンの探索を終えた。
ブランド店や映画館など、楽しむ分には十分すぎる空間だったが、結果的には日本の栄えゾーンとそう区別が僕にはつかず、もっと日本と違うものが見たい。
そういう点では、裏路地に入ると見える古びたベンチや建物のほうが美しく、これは国の風土なのか分からないのだが、下着姿のおじさんがよくベンチで寝ている。
こちらのほうもなかなかよかった。
台湾としても都心部になるだろうこんなせかせかした場所でもそうなれるのは、治安が安定しているのか急激な経済成長に対応できないのか。
どちらにしても気持ち良さそうなのが印象的である。
歩いているとお店が少なくなってきた。
台湾で一番高いらしいタワーと幅広な道路が埋め尽くしているホテル周辺において、妙に緑の目立つ場所。
どうやら何かの記念公園なのか。
そのゾーンに到着したのだ。
ここは一体何なのだろう。
横田基地の米軍住宅のような、何か味気なく質素な感じ。
その度合いがいくらかそれよりも強く、少し病的、隔離されたような印象すら感じる。
そんな小さい家が整然と並んでいる。
管理されたたたずまい、芝生を見ても何かの公園なのだが、一体どんな場所なのかがよく分からない。
さらにその分からなさに拍車をかけるのが、謎の卒業集団である。
彼らはアメリカ風の卒業生の格好をし、恐ろしくその通りである、あの「四角形の帽子を空に投げて喜ぶ」卒業行為すら、そこで働いていた。
一体なんなんだここは。
ただでさえ何かが分からない場所なのに、さらに分からなくしてくれてどうしてくれようか。
何を勝手に卒業行為を働いとるのか。
そんな謎と憤りを胸に、夕食集合時間を迎えつつある台湾17:00。

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