ジーニスト

基本的に、何らかの賞を獲得しようと考えるなら、努力が必要である。
しかしその努力をしてはいけなさそうな賞があると言えば、ベストジーニスト賞ではないだろうか。
もちろん一番を目指してもいいはずなのだが、これはどうだろう。
「今までこの賞を取るためにがんばってきました。本当にありがとうございました」
受賞者喜びの挨拶なわけだが、どうしても「うそだぁー」と言わざるを得ない。
それはジーンズが似合うようにする努力が、少なくとも一般的には知られていないこと。
だから、そのものを目指すよりも、例えば運動をたくさんしていました。
その結果、たまたまベストジーニスト賞も取れていました。
そんなイメージが強いからだろう。
となると、何をやっていれば「たまたまベストジーニスト賞」が取れるのかが気になるが、そもそもこの「たまたま」の希少さがとんでもない。
僕が考えるに、以下はかなり「たまたまベストジーニスト賞を取れる何か」であると思う。
有名人
足の長い人
足の細い人
我慢強い人
健康的な人
ファッションデザイナー
天気予報士
お母さんのいる人
こうなると、ほとんどの人は「たまたまベストジーニスト賞を取れる何か」をやっているだろうが、そこから数人しか選ばれないのである。
取るためにがんばってはいけないが、取れたらすごい。
そういう賞なのである、「ベストジーニスト賞」。
ちなみに「お母さんのいる人」というのは、裁縫技術によってジーンズをかっこ良くボロくできる可能性があるからであり、それではなぜ自分でボロくすることを示さないのかというと、以下は「ベストジーニスト選考委員の下田さん」より。
下田
「ベストジーニストとして生きていくというとき、まずはじめにジーンズを痛めつけるというのでは」
もちろんうそであるが、下田の意見を汲み取るなら、夜中にお母さんがジーンズをこっそり切り刻むのがよく、そのときお母さんは「ベストジーニストアシスト賞」や「助ベストジーニスト賞」が得られるだろう。

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