うそ旅のスタンスについて

残念なことに、たいていの人にとって「旅に出たいわー」と思った時、旅には出られない状況である事が多い。
あとさきを考え過ぎ?。
いやいやそういうことではなく、根本的な解決にならないことを知っているからである。
と、ここまでは逃避の意味で使われる「旅」であって。
そんな意味ではない「旅」に出たいときだってままある。
僕はよく、前に行った場所にもう一度行きたいと考える事がある。
前に見たものがあるのかどうか、確認したくなるのだ。
しかし、やはり残念なことに、そんな「旅」であっても実現しない事が多い。
面倒くさいから、実行までたどり着かないのである。
「うそ旅」では、ある土地に行った気分になり、その状況をレポートすることを考えている。
センスのいい旅番組や旅情をふんだんに取り入れた小説エッセイは、その場所へ行った気分にさせるものである。
また、ある場所の名物や名所、歴史に触れるのは旅の楽しみのひとつである。
そんな感じを、うそ。
行っているらしい感じもうそであるし、レポートはすべてうそ。
うそでいってみようと思う。
うそだから、面倒くさくない。
いや、そうでもないか。
ただし、土地名以外はほぼ無知な場所について記載するつもりであるため、極めて低い確率で微妙に本当の事を書いてしまうかもしれない。
まあ、純度の高いうそというのはそういうものだよネ。
実際喋るときに、はたして「そういうものだよね」と「そういうものだよネ」は言い分けられるのだろうか。
そんなことを考えつつ、僕はうそ旅に出るため夜中の窓を開ける。

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