血圧計

血圧計の、あの圧迫感が嫌いだ。
血圧を計るために必要な圧力なのだろうが、ちょっと強すぎる気がする。
あれは人の腕の太さなどが考慮された圧力になるのだろうか。
それとも一律なのだろうか。
場合によっては、腕の太い人なんかはもう血圧計との戦いみたいなことになってしまうのかもしれない。
お前のベルトが千切れるか、俺の腕がちぎれるか、だ。
今のは関係ないのだが、さて。
大型のスーパーや病院、薬局では、よくお試し血圧計が、もう客待ちしてる誰かみたいな佇まいをなしていることがある。
もう、幾人の腕枕で眠ってきたかな、私。
今のは関係ないのだが、その中に電池の切れかかったものがある。
聴いた話によると、その血圧計はやさしく腕を握ったあと、静かに事切れたそうである。
おとぎ話である。

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