うどん

最近近くにできたうどん屋さんに行ってきた。
チェーン店らしいそこは、うどん湯で場を囲むように列をなし、うどんとともに気に入ったトッピングを拾っていくシステム。
おいしそうな揚げ物が陳列されていて、なんだか楽しい感じがする。
さて、湯で時間を待つ間をもてあました僕らはなんともなくあたりを眺めていた。
湯気で曇ったガラスのドアに、それはあった。
うどん
指で、そう書かれていた。
うどん屋さんで、「うどん」という落書きだ。
正直、並大抵のセンスではないと思った。
美しすぎだ。
「うどん屋でうどんって」
「どれだけうどんに焦がれてんの」
「知ってる。知ってるよ」
いくつもの返しが思いついた。
さっそく僕らはこの落書きに対抗しようとした。
うどんの絵と、オリジナル店マーク。
遠く「うどん」の美しさにはおよばなかった。
くやしかった。
とりあえず写真を撮り、茹で上がったうどんとトッピングを選ぶ。
さつまいもの天ぷらがおいしい。
「あーもううどん屋にうどんの落書き美しいな!!」
すぐ思い出した。
でも、その日はずっといい気分だった。

リモコン

「いま、ちょっといい?」
「なに?」
「テレビのリモコンなくしちゃったじゃん」
「うん」
「リモコン買っていきたいんだけどさ、メーカーがわかんないから」
「うん」
「ちょっとテレビの裏見てくれない」
「いいよ」
「で、何て書いてある?」
「うーん、よくわかんない」
「え、何も書いてないの?」
「ちょっと待って、重いから」
「よしまず置こうか、そしてそっちの裏じゃないね」
「置いたよ」
「テレビの、無理しない方の裏側見てみて」
「わかった」
「どう?」
「ブイとか数字ばっか」
「何か他には?。メーカーっぽいやつ」
「コーリアって書いてある」
「国を挙げてのメーカー名だね。他には?」
「オージって書いてある」
「OG?、スパロボか何か?」
「あと、VIDEOって書いてある」
「超有名メーカー名だね。他には?」
「警告って書いてある」
「威圧的なうえに、魅力ないメーカー名だね。他には?」
「もう少し調べてみるから、あとでまたかけるね」
「わかった」



「もしもし」
「どう?」
「リモコン見つかったよ」
「万事解決だね」

花子と息切れ

確かポンキッキーズで「花子さんがきた」という歌があり、僕はそのものまねができるのだった。
詳細は各自調べてもらいたいのだがこの歌、ものまねを披露するシチュエーションが、ほぼない。
痛快すぎるのである。
そしてものまねをしているとき、少々あほっぽくならざるを得ないのも困ったところ。
さらに、ひどく喉を痛めすらするのである。
昔、ポンキッキーズのCDを流し、大合唱しながらのドライブをしたことがある。
トイレの花子さんになるところだった。
すなわち、喉を痛めて息切れし、運転に支障をきたすのである。
しかもドライブ中は、トンネル通過時に息を止めなくちゃいけないわけだから、それは大変なことなのだった。
しかしあんしん。
冒頭にもあるように、このものまねを披露するシチュエーションはない。
喉は安泰と言えよう。

麻ひも

せっかく指輪を買ったのに。
それはネット上で、サイズのことも考えなかったためか、やたら大きかった。
12星座を刻印したそれは、へびつかい座のことをぼやりと思い浮かばせながら、親指ですらするりと抜けていく。
仕方がないので麻ひもを通して首飾りにしていた。
それを3年くらい。
適当なので着脱を可能にしておらず、その間やんわりと胸元を演出している。
で、着脱不可という構造のため、その手のネックレスが邪魔なときは、ぶちぎるより他ない。
そもそも麻ひもはほぐれてちぎれやすく、またほぐれた感じのが首元をくすぐり、大変なのである。
昨年レントゲンの必要性に迫られた僕は、上記のように首飾りを瀕死兵士のようにぶちぎり、看護士さんの恐縮を買った。
そんなぶちぎれ感満載の首飾りが先日机上にて見つかったので、こいつを治すことにしたのだった。
僕のよく行くそこは、何やらビーズの入ったビンがたくさん並んでいる。
しかしビーズのことは皆目見当もつかない。
いつものように麻ひもを1mだけ買っていこうと思ったが、たまには別のひももいいのではないかと、他のものを探してみることに。
麻ひものほかに、革ひも、金属のチェーンなどがあった。
麻ひも1mを買って店をあとにするとき、どうもこの店では麻ひも1mしか買っていないな、と思った。
そして毎回、首飾りに麻ひも1mもいらないな、とも思った。
でも、残ったひものことは考えなかった。
引き出しを開けたら入っているのがわかっているから。
だから、僕がこの店にわざわざ訪れるのは、おそらく革ひもと金属のチェーンにあるはずなのだ。
でも、なんでまた麻ひも1m買ったかね・・・。

いいぞ調査員

ハンマー投げで少々注目されすぎているのが「あれハンマーじゃなくね?」ということ、ではなくて投てき時の叫びだろう。
今までそれに触れたメディアをいくつか見てきた。
「なぜ投てき後、叫ぶのか」
調査に乗り出した政府は、ある驚くべき結論に達した。
「あれは一見叫んでいるようで、実は喋っています」
「海外の選手も同様でした」
なんと喋っているのか。
「神様、風の神様、です」
ナウシカですか。
「どの風の神様を指しているのかは、不明です」
調査結果が出たとき、どう思ったか。
「ナウシカかな、と思いました」
ハンマー投げを最初に見たとき、どう思ったか。
「うははあれハンマーじゃねえよ、と思いました」
向こう岸にトラとヤギとキャベツを運ぶには、船を何回往復させるか。
「命ある限り石を川に沈め続けよう、と思いました」
今日の会見のことを親御さんに話したとき、どうなりましたか。
「ビデオの使い方を聞かれました」
投てき後の叫びで、ハンマーの飛距離は伸びると思うか。
「どの風の神様を指しているかで、変わります」
ナウシカの風の神様にお願いすることで、ハンマーの飛距離は伸びると思うか。
「伸びないですね」
なぜですか。
「うははハンマーってお前、どれのことだよ」

おてつき

「コーヒーをどうぞ」
「で、三枝(さえぐさ)先生は、どのようにお考えで?」
「確かに昔より、悪いイメージもないですしね」
「離婚の原因としては、どのようなものがあるんでしょう」
「実に多種多様です。性格が合わないとか、不倫とか」
「ええ」
「しかし面白いことに、どんな離婚のケースであれ、あるひとつのキーワードが聞かれるのです」
「というと?」
「このキーワードを聞かなかったケースは、ありません。もちろんみなさん意識されていないでしょうけど、離婚のことで言いたい、何かを表すのに、どうしても使うのです」
「それは」
「おてつき、です」
「おてつき、ですか」
「別に、結婚に早まったことを言っているのではないのです。ただ、何か分からないけど、おてつきをしてしまった、こうおっしゃるんです」
「いやですね、離婚の原因が「おてつき」って」
「そうですね」
「そういや貴女はご結婚されているんですか」
「いいえ」
「なんですか、お綺麗なのに。あ、もう時間ですので、失礼いたします」
その若い記者を見送ったあと、ほとんど残されたコーヒーを見て三枝はため息をつくのであった。
「またおてつきだよ」

伏せてみようか。

ずいぶん昔だと思うのだが、Sザエさんは週2回くらいやっていなかったっけ。
そんなことをせっかく思い出したのに、ぜんぜんノスタルジーなK分にはならないくらい、最近忙しい。
考えてみれば、最近久しくテレビを見ていない。
T京FレンドPクなんて、見たら見たでOMSRIと思うのだが、いかんせん時間が、ね。
早く帰ることもあるんだけど、なんだかテレビをつけるのもおっくうだし。
とかなんとか言って、ゲームはするんだよね、なんDかんD言って。
そういえばオリンピックをやっているのに、それも見てないな。
カーリンGって、OMSRそうだよね。
それにスケート。
僕はぜんぜんYったことないんだけど、あれを見ていると転んだときに他の選手のスケート刃が!!みたいなことを考えちゃって、怖いんだよね。
そりゃ他の選手は、競技中はいないんだろうけど、まあ想像しちゃうよね。
あ、もうこんな時間だ。
またKND。
追記
OMSRくなーし!!。

好きなもの

だいぶ古くて恐縮なのだが、昔「巨人・大鵬・卵焼き」という考え方があった。
と、考え方と言っても、当時の子供が好きなものを羅列しただけのものらしい。
では現在、「巨人・大鵬・卵焼き」はどうなっているのだろうか。
巨人、嫌い。
大鵬、知らない。
卵焼き、飽きた。
子供の実情をどれほど知っているかとなれば怪しいものであるが、それでも全く嗜好が「巨人・大鵬・卵焼き」にそぐわない子供は、結構多いのではないだろうか。
となると、古きよき時代の象徴とも言える「巨人・大鵬・卵焼き」は、消えてしまったのだろうか。
僕はそう思わない。
かなり大きな損失ではあるが、「好きなものの上位」ということに目をつむれば「巨人・大鵬・卵焼き」は誰にだって、平成生まれにだって、卵割にだって、それは存在している。
例:巨人ファンで大鵬ファン、卵ラブ
好きなものランキング
1位:巨人
2位:大鵬
3位:卵焼き



この場合、彼彼女にとっての「巨人・大鵬・卵焼き」は「123」となる。
例:相撲ファンで巨人ファン、卵アレルギー
好きなものランキング
1位:土俵
2位:巨人
3位:福山雅治
4位:ペンネ・アラビアータ
5位:大鵬



1752位:卵焼き



この場合、彼彼女にとっての「巨人・大鵬・卵焼き」は「251752」となる。
例:巨人嫌いで大鵬知らない、卵焼き飽きた
好きなものランキング
1位:二階堂先輩
2位:ぷっちょ
3位:スノボのときの藤見君
4位:チキンナゲット
5位:藤原竜也



2152位:毛玉
2152位:巨人
2152位:使用済みマウスピース
2152位:卵焼き
2152位:しらみ



2152位:ハングマン?
2152位:大鵬?
2152位:ガムラツイスト?



この場合、彼彼女にとっての「巨人・大鵬・卵焼き」は「2512」となる。
例はなんとなく女子が多かったようだが、それでも「巨人・大鵬・卵焼き」はある、というかあった。
本当によかった。

スキー

目覚めたら家の前に雪山ができていた。
なんだいいきなり。
次の日、人が集まってスキーやスノボをして遊んでいた。
うるさいなぁ。
その次の日、リフトができていた。
それなら滑ったろうかい。
そのくらいの物腰なので、今までスキー的なものは1回くらいしかしたことがない。
それは冬のスポーツが嫌いとかなのではなく、ただめんどくさいという「何か色々チャンス逃してんじゃないか」な理由、それだけだ。
誰某がスキーに行っているなどと聞きながら、僕は海のことを考えていた。
海といえば、ぜったいにタイドプールははずせない。
潮だまりとも言われるそれは、海の生き物の宝庫だ。
あそこでやどかりを一箇所に集めたり、石をひっくり返していれば、楽しくて時間を忘れる。
群れるゴンズイに石を投げたい。
よく見るが素早くて捕まえられない大きなカニを手にしたい。
それに比べて、砂浜はちょっと残念だ。
確かにきれいで泳ぐには素敵ゾーンなのだが、いかんせん海の生き物面では、タイドプールのようなときめきがない。
それでもたまに生き物がいるかと思えばクラゲであったりゴカイであったりと、正直面通しもしたくない連中が多い。
やっぱり潮だまりだよ、海は。
確かにスキーもすごく面白かったよな・・・。
でも潮だまりにはかなわないよな・・・。
などとぼんやり考えていたのだが、残念。
潮だまりに行くことも、そうそうないだろう。
なんせ行くとなると、目覚めたらさざなみが聞こえてなくちゃいけないもので。

待ってるよ。

「あったらいいな」というものは誰にもあるもので、そう思ったときのタイミングさえ間違わなければ、なかなか夢のあるものがそれに当たるはずだ。
タイミングを誤ると「あったらいいな」は「エアコン」「保険書」「便所」「サイフ」「消しごむ」などの残念なものばかりであり、相当あの人暑いんだなとか、あわててんだなの風である。
とはいえ、ここでタイムマシンだとか空を飛ぶことのできるアイテムだとかを考えてしまうのも考えもの。
これらはあまりに一般的な「あったらいいな」なので、こちらが「あったらいいな」と考えていなくても、すでに誰かが「あったらいいな」と考えてくれているため、その点安心なのである。
今なんとなく考えた「あったらいいな」
・中の詰まっているジャングルジム
・刃の長さが違うピンセット
・√(ルート)書きとり帳
・お手軽神輿
・セグウェイのりば
労力さえあれば実現できそうである。