石焼き

これは場所によるのかもしれないが、近所の石焼きいも屋ではこんなのがスピーカーから流れる。
「いーしやーきいもー」
これは普通。
石焼きしているのが芋であることもわかる。
しかしだ。
「いーしやーきいもー」のあと、「おいもだよっ」って言うのだ。
さすがに僕も大人なので、「しってるよっ」というのは心の中だけにしているのだが、それにしてもなんだその念押しという感じ。
「おいしいよっ」とかだけでいいじゃないか。
と、ここまで書いて石焼きいも屋では芋以外のものを売っていて、そのなかのひとつに芋もあるのだよということを示しているのかも、と思った。
「いーしやーきこーん」
「もろこしだよっ」
聞いたことないね。
とにかく、「おいもだよっ」以外にも言ったほうがいいことはありそうだ。
「いーしやーきいもー」
「いしやきだよっ」
「いーしやーきいもー」
「ほっこりだよっ」
「いーしやーきいもー」
「きいろいよっ」
どれもなかなかに購買意欲を高めるではないか。
「いーしやーきいもー」
「行っちゃうよっ」
「いーしやーきいもー」
「売ってるよっ」
「いーしやーきいもー」
「体が求めてるよっ」
この際、他のも売りたいところだ。
「いーしやーきパンー」
「ヤマザキだよっ」
「いーしやーき牛ー」
「しもふりだよっ」
「いーしやーきくりー」
「イガないよっ」
「いーしやーきサウナー」
「湿度だよっ」
「いーしやーきいもー」
「未婚だよっ」
こんな感じで、もう正月。

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