ストラップ

ケータイを買い換えたことを受け、試しにストラップをつけることにした。
ストラップ。
今までつけていなかったが、今回購入したケータイは、使用時になんとなく不安定な感じ。
一週間後には「使用中落とす」→「踏まれる」のコンボをくらいそうな予感である。
そのため、ストラップを着用。
運悪くケータイ本体を落としてしまった場合、使用時にストラップを持ってさえすれば、それについたケータイは必要以上に落ちることはなく、結果踏まれることもない。
完璧な戦略である。
さて、いざ購入しにストラップ専門コーナーに向かってみると、あるわあるわ。
さまざまな種類のストラップがすずなりだ。
やはり、ケータイはそもそも落としやすいものであって、みなその危険性を感じているということだろう。
ところで、僕のケータイは黒い色だ。
ということで、それに合いそうなストラップを探してみると、あまりない。
というか、気に入ったものがない。
販売されているストラップのほとんどは「わっか」状をなしていて、それが気に食わないのだ。
僕は棒状またはひも状のストラップを探していたのである。
一般的にストラップの存在理由は、ケータイの装飾などもあるだろうが、主に上記に挙げた「落下防止」となるだろう。
その点、ストラップの形状がわっかであることは、そこに指または手首を通すことに適し、それはケータイの落下を確実に防ぐ。
まったく理にかなった形状なのである。
ところが、その理にかなったというところが気に食わない。
確かに理にかなっているだろうさ。
けど、別にわっかじゃなくったって、大丈夫だろって。
そういうことで、僕の欲しいのは、わっかをなさない、棒状ひも状のものなのである。
とりあえず、立ち寄った店ではそのようなストラップがあまりなく、わっか状じゃないにしても、なんだかやけに短い「画面ふき」機能を持つものであったり、ひもの先端に王将がついていたりと、らちがあかない。
他の大型電気やさんに赴いたが、そこでも芳しくない結果。
こういうとき、僕は自作に走る。
さっそく手芸屋にてストラップの根元部分と皮ひもを購入し、作成に取り掛かった。
すぐ終わった。
驚いたことに、ものの2?3分のうちに「ひもストラップ」は完成した。
ただ、ひもがびろーんと伸びているだけのストラップである。
その粗末さに気をよくした僕は、早速ケータイに装着してみた。
「ぜんぜん意味ない」
率直な感想である。
あらかた予想はしていたが、すばらしく意味がない。
ケータイ使用中はだらりとたれ、意図して指にひもを巻きつけないと、その存在意義を見出せぬ。
また、その形状から「ケータイのアンテナ、もげてるよ」と勘違いされかねないため、たいそう気に入った。
うん、わっかじゃなくたって、なかなかいいじゃないか。
そして今。
ケータイにはまったく異なる、わっか状のストラップがついている。
僕は、今なぜわっか状のストラップがついているのか、実はよくわからない。
あの、ひも状のストラップはどこに行ってしまったのか。
手芸屋で部品を買いまでした熱意はさめてしまったのか。
いつ、このわっか状のストラップは付けられ、ひも状のはとりはずされてしまったのか。
まあ、「存在理由がない」ということは、こういうことなのかもしれない。

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