何かが起こりそうだよストーリー プロローグ

ヒロユキが12歳の頃、そのいとこのヨシミは、明朝体のハネ部分に欲情していたっけ。
サトシはそう思った。
ヨシミの同級生のカズヒロは「レミオロメン」のことをヨーロッパのある演劇の名前だと思っていたし、カズヒロと苗字が同じなタカヤは、手の甲に生えた一本の太い毛を大切にしていた。
街中で母親と手をつないでいる男児の人数を数えるのが趣味だったトモミはタカヤのことを知らなかったが、何かあったときのために、いつも古新聞を用意していたし、その弟のツバサはこの間、モロッコに行く夢をみた。
そんなツバサと生命線の長さが一緒だったハムドが、畑に吊るされたCDに疑問を持っていた頃、学校の一緒だったシンジは誰も傷つけない失笑が、ナミは家電量販店で店員さんを呼び止めることが得意だった。
ナミの呼び止めた店員さんから、執拗にサイクロン掃除機を勧められたハルゾウは「なんだか、やっと時代が俺に追いついた」と言っていたが、その将棋友達のゲンジは、基本的に無傷だった。
ゲンジの小母のオサヨは気の強い女性で、マンガ喫茶で自分が読みたいものを全て確保していたけど、それを愛おしく見ていたヘイハチは9巻が空くのを待っていた。
この二人はキルドレさながら不死になっちゃって。
オサヨなんてゲンジがどこまで耐えられるかを試してみたけど、結果的には人間のそれと変わりがなかった。
その時代、ショウジは野球の審判をしていて、一回くらいは打者が一塁ベースを踏む瞬間に「ストライク」と叫んでみたいと思っていたが、ピッチャーをやってたトモキは、投球中も家でセットしたビデオがうまく作動しているか、気になってしょうがなかった。
そんな僕らが、今度合コンをすることになりました。
よろしくお願いします。

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