奥深い本

「奥の深い本です!!」
本屋さんで、こんなポップを見るとすごく挑戦的な感じがします。
個人的な意見ですが、本を読んでどうこう、というのは、その内容が主観的であったり、かなり強烈に方向付けされていたとしても、100%読み手依存。
「奥の深い本です!!」は、あたかも「この本奥深いんだけど、お前にわかるかなぁ?」と言っている気がするのです。
例えば、本の文中に
「これだけ削りくずがあっては、さすがにメンボクナイ!!、ということで、さっそくスイッチを2回押したのであります。」
というくだりがあったとして。
人によってどうとらえるかは千差万別。
この文で
「削りカスと書かずに削りくずと書いたのは何故だろう?」
ということに気付いてもいいし、
「スイッチ、2回。」
だけを重要視してもいい。
「カタカナを使うな、カタカナを。古くさい。」
と思ってもいいし、
「過去を懐かしむ気持ちも「生」に対してみると、明らかな負の衝動である。」
ということがわかってもいい。
もし、この文に奥深いものがあるとしても、それは切れ込んだ崖のようなものでなく、見渡す限り、平坦なはず。
「奥の深い本です!!」という本を、奥深いものを探すように読んでしまっては、イカンのかもしれないです。
ちなみに僕が例文を読んだとしたら、とりあえずそこ周辺を読み返します。
ちょっと、衝撃的ですから。
例文。

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