いきなりレストリクション

久しく会っていなかった友人に偶然出くわしたとき。
その人が今、どんな「具合」なのかを判断するのに、制限をかけてみよう。
裕美「あ、久子。久子じゃない?」
久子「あ、裕美。ひさしぶりー。」
裕美「ほんと、久しぶりね。今日は、何の発表会の帰りなの?。」
このやりとり。
久子が昔から色々なものを発表していることで有名である場合を除くと、かなりの制限事項を裕美は久子に課していることになる。
すなわち、このときの久子が「何かの発表会に関係している」「関係している発表会の何かを、すでに終えている」と私(裕美)は思っている、ということを久子に知らしめているからである。
もちろん、この制限事項はあくまで相手の「具合」を見定めるためである。
裕美は、久しぶりに出会った久子に対して昔と同様に、友達のような話をするべきなのか、落ち着いた内容の会話で、徐々にお互い慣れていこうと思うのか。
裕美は久子の回答に注目している。
このような制限を用いたときの結果と判定は、以下のようになると思われる。
・ケース1
久子「え、発表会?。私、そんなキャラだっけ?。」
:このような回答の場合、やはり長年会っていなかったことが災いして、やや他人行儀である。
久子も「徐々にお互い慣れていこう」という考えであると思われるため、お互いの近況などからの会話が好ましいだろう。
悪くない具合だ。
・ケース2
久子「え、発表会?。私の回答、その範囲内で答えなくちゃだめ?。」
:疎遠な感じではあるが、この内容の会話で重要なのは、相手の言い方である。
フレンドリィな感じなのか、邪険にしてそうなのかを判断し、前者の場合は修学旅行、後者は朝青龍の話などをしよう。
・ケース3
久子「え、発表会?。そうそう、友達がペタやっててね。」
:なかなか機転がきく久子である。具合もいい。そして、この回答は大人である。
何が大人かって、どんなに長い間会っていなかったとしても、この回答後、ペタについての創造話でそのブランクは大抵埋まると思われるからである。
僕は、実はケース3をいつだって用意しているが、ここのところ「具合のいい出くわし」が全くないのだった。

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