リーンカーネーション

デパートや一部の駅のお手洗い場では、水と洗剤が自動で出るようになっている。
おそらく2つセンサーがついており、例えば水の方に手をやると蛇口をひねらずとも水が出、手を引っ込めれば止む。
今では当たり前だが、僕はいつも感心する。
何故かというと、蛇口ね。
今までは、蛇口をひねって、手を洗った。
すると、我々はもう一度、蛇口をひねらなくてはならなかった。
手を洗いたいくらいだから、手は汚れている。
その手で蛇口をひねるので、蛇口は汚いはずだ。
なのに、もう一度それに手を触れなければならないという事実。
僕は手を洗うたびに、因果というか、理というようなものを感じていた。
(同様のものを、ハンドソープの押す部分にも感じている)
そこにきて全自動である。
トイレから出たときは、ほぼ無菌状態であると言っても過言だ。
そこまでは行かなくとも、十分清潔感は得られている。
我々は、因果という鎖を断ち切ることに成功したのだ。
でも。
今日、いつものように手を洗っていると、思わぬことが。
手の位置がヘンだったのか、センサーがイカれたのか。
洗剤と水が同時に射出である。
永遠に生まれてくる泡。
容赦なく流しまくる水。
色んなタイプの人間のいじりやすい事象が、ここにも。

「リーンカーネーション」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    知らないところで文明は進化しているのだと実感しました。
    外気温に合わせて水と湯を使い分けることができればなお良し。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    手を出すと、小銭がざらざら出てくることができればさらに良し。

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