バベQの塔

公園を犬と散歩していると、一箇所だけ地面が黒ずんでいる場所があることに気付いた。
そして、近づき目を凝らした瞬間、小さく嗚咽した。
「ケムシが山盛りだ・・・」
灰色をした体長3cmくらいのケムシが何故か地面に2匹どころじゃなく集合し、春でもないのにうごめいていた。
何か、冬眠か何かの準備なのだろうか、僕は去年にも似たようなものを夜に見ていて寒気がしたのを思い出した。
その日は2箇所でそんなことが起きていた。
このことで僕をさらに滅入らせるのは、何故か彼らが人に踏まれやすいところに集合している点である。
一箇所は散歩する人がよく通る開けた道、もう一箇所は木でできた跳び箱遊具の着地点だ。
そういえば去年見たのはコンクリートで舗装された歩道だったっけ。
「何だお前、そんなのが怖いのか?」
しゃがんでケムシをじっと見ていた僕に話しかけたのは、初老の男性だった。
(楽したいのがバレバレだが、10月22日へ続く)

生涯学習

「汁汗」
なんとなく、今作りました。
「汗」と「汁」は見た目どおり、間違えやすい漢字。
数多くの面白逸話があるかも知れません。
ただ、今作ったのは使い方があります。
「ほとば汁汗」
これ一個だけ。
・・・なんかやだな・・・。
そして。
気付いた方もいるでしょう。
「ほとばしる汗。青春って、いいですね」とか言っていた人の何割かは「ほとば汁汗」だと思って言っていたに違いない。
その人は、たぶん「ほとばしるあせ」の抑揚がおかしいはず。
そんな人は、いつか汁汗で恥ずかしい思いをすることになるだろう。
せいぜい気をつけることだな!。
そして今回のブログを呼んでくれた人は、心に「ほとば汁汗じゃないぞ・・・」と思うことができるわけ。
よかったネ。

珈琲池ワッフル林

今でこそスタバなどのコーヒー屋さんは一般的になりましたが、ちょっと前になると、そこはカッコ良すぎる世界でした。
少なくともいつも鼻垂れてた僕にとってはそうでした。
遠めでメニューを見てみると、「らて」だの「えすぷれっそ」だの。
モボ、モガしか注文してはいけないようなものばかり。
しかも、何かでやってた番組で、自分の好みの味にするため、細かく注文するお客さんを見てしまったため、なおさら入りづらく。
本来のメニューですら見慣れないものなのに、そんなことを要求されたりしたら・・・。
僕にとってはスタバのカウンターは、イスラムで言うところのメッカ、西遊記で言うところの天竺、アリで言うところのアリジゴクの巣のふち、といった趣。
スタバ前を物憂げに歩き回る僕と姉の目は、クラリネットを見る少年のようであったはず。
今でこそキャラメルなんとかを平気で注文するけど、初めて注文するときは緊張しました。
姉と僕が何よりも恐れたのは、注文後に「それで、どうなさいます?」みたいなことを言われたらどうしよう、ということでした。
何?。何か他にあるの!?。
慣れてる人は「ちょっと渋めに。」とか言うのかもしれない。
僕らはそんな邪推だけ膨らんでいったわけです。
「何か知らないこと聞かれたらどうする?。」
「その前に先手打っとこうよ。」
ということで、そのとき話した「それっぽいフレーズ」を発表します。
玄人
「 3 : 2 で。」
「珈琲。」
「コーヒーひとつ。少し長めにドリって。」
「ステップ3を抜かして。」
「僕に琥珀色の液体を。」
「モレモレのカフェカフェで。」
「アイスコーヒー。」
「つゆだくで。」
「前の人が頼んだの、ください。」
「汁だくで。」
「ファンタグレープください。」
しろうと
ファンタグレープは嘘をつきません。

フェアリーテイルその2

(10月17日からの続きなんで。)
「おーい、久しぶりー!」
「何だ、お前か。」
「買っちゃったよ。」
「何を?。」
「完全音声入力を再現したパソコンだよ。」
「そんなんあるのか。」
「どんな場合でも、どんなエラーが出ても音声で対応できるんだ。」
「ふーん」
「でも、腑に落ちないところがあって。いまいち効率がよくないんだよなー。」
「何の?」
「文字とかを打ち込むスピードだよ。確実にキーボードよりも早く喋るし、機械も正しく判断してくれてるんだけど。」
「・・・そのパソコン、キーボードついてなかったか?」
「それが、ついてるんだよ。音声で全部フォローできるのに。」
「・・・お前、妖精の話、知ってるか?」
「・・・?」
「妖精がある家に住み着いて、夜中に色々な仕事をしてくれる。そのおかげで住人は大助かりっていう話。ヨーロッパなんかでよくあるおとぎ話だ。」
「うーん、聞いたことあるかも。」
「お前、いつかキーボードと人間の指の大きさの相関性について話してたよな?」
「うん。」
「ひとつ教えてやる。」
「・・・」
「人間の指の大きさと妖精の足のサイズは、ほとんど同じらしいぜ?。」

フェアリーテイルその1

「パソコンのキーボードって、何でこんなに打ちにくい配置なんだろ?」
「日本人だからじゃね?」
「でも、アルファベット順ってわけでもないよ?」
「それな。何か昔、まだコンピュータの性能が低かった時代、わざと打ちにくいようなキー配置にして、人間の打ち込むスピードがコンピュータに勝らないようにしたっていううわさがあるぜ?」
「きみ、それ知ってて日本人どうこう言ったんだ・・・。」
「その配置が結局残ってしまったらしいんだ。」
「ところで今、パソコンって小型化されてるよね?。ノートパソコンとか。」
「何だ?。いきなり。」
「あれって、実はこれ以上小さくならないらしいよ?」
「何で?」
「コンピュータなわけだから、どうしても入力が必要だよね?。そうなると、キーボードの場合がほとんどだから、ボタンもそこそこの大きさじゃないとダメでしょ?。人間の指の大きさが律速になるんだよ。」
「ふーん。」
「モニタは角膜に直接投影とかでコンパクトに、記憶装置はどんどん小さくなるかもしれないけど、当分の間はキーボードのせいでこれ以上小さくならないんじゃないかな?」
「でも、脳に電極差すとかは無理だろうけど、音声入力の実用性を考えるだけでも小さくなりそうだけど?。家庭で使うような用途のパソコンだったら、十分だと思うけど。」
「そっかー。それじゃ大きさはさらに小さくできるね。」
「まぁね。でも、小さければいいってもんでもないぜ?。」
抑揚のないまま、10月18日へ続く。

コクーニング準備として。

世界が、動き出した。
どこに向かって、か?。
「さなぎの中身」に向かって、だ。
アクセス解析で検索ワードを見ると、「さなぎの中身」を見るのが多くなりました。
来ました。
「さなぎの中身」ブーム。
もう、気持ち悪いなんて言わせない。
完全変態レボリューション。
それにしても。
最近いきなりさなぎが湧いて出てきたわけではないのに、何でこんなにさなぎワードが出てくるんでしょうか?。
前にも書きましたがこんなもので盛り上がるのは局所的でいいのです。
1.当ブログを見る人は特異的だ。
→否定しません。
2.ホントにブーム。実はバンド名とかでもある。
→たぶんない。そして知らない。
3.さなぎの中身に興味を持つ人の割合は常に一定である。
→人間、たくさんいるから。
調べている人には申し訳ないけど、このブログでさなぎの中身について書いたのは一回こっきりなので、ごめん。
ところで調べる人は、さなぎの中身が何だったらいいと思ってるんでしょうか?
今、とりあえず「さなぎの中身 あんこ」で調べてみたところ、結構件数でます。
やるな、みな。
「酢飯」、「小銭」、「裏ごししたじゃがいも」、「カスタード」とか考えてみたけど、やっぱり「あんこ」はいいね。
僕はなんとなく、羽化のときに湯気が出てたらやだなぁと思いました。

モニタ越しアナリシス

ない。
今日は書くことない。
でも、なんか書くよ。
「いまだに「b」と「d」を書き間違えそうな芸能人ベスト100!!」
間違ったのを、その上から修正をすると「Φ(ファイ)」みたいになります。
「動物と話ができそうな芸能人ベスト100!!」
僕は「ちょうだい」と言う犬のマネをすることができます。
「もうそろそろ字幕をつけたほうがいいと思われる芸能人ベスト100!!」
あんまり関係ないんですが、私はよく「噛む」ほうです。
「おばちゃんに「あの人ガンだわ」と言われてしまいそうな芸能人ベスト100!!」
早期発見はおばちゃんの目に。
もちろん100人も思いつかないですが、上位3人くらいは誰しも思うところがあるのではないでしょうか?。
少なくとも私はありますよ。

五臓七腑にしみこむピースたち

この間、お出かけしたんですが、ふと「あずきと抹茶と白玉とバニラアイスが混ざったようなもの」が食べたいと思いました。
ほぼクリーム抹茶あんみつだと思うのですが、これを食べたいと思ったことなんてありませんでした。
それをふと思ってしまった今日、何かあるな・・・。
よし、今日はどれだけ好きなものが食べられるか。
挑戦です。
制限時間は2時間。
・ネギ焼き

・ぜんざい

・黒ゴマプリンきな粉パフェみたいなの

・あべかわ餅

・きな粉餅

・みたらし団子

・抹茶

・チーズブタ玉
結構食べたね。
ぜんざいは白玉トッピングが可能だということで、餅入りなのに頼んだら不思議な顔されました。
また、この系譜より、僕がお好み焼きと餅が好物であることが分かりました。うすうす感づいていましたけどね。
わかったこと。
「甘いものは別バラ」という言葉がありますが、あれはホントだ。
第1胃は主食、第2胃は甘いもの。
よく、口をもぐもぐさせて歩く若い女性がいるが、あれは、アレだね。
アレをアレしているわけだ。
あ、アレ?。
クリーム抹茶あんみつないやん・・・。

石の運命と、耐えない盾

「ちょっと、ここにいさせてもらっても構わないですか?。」
目の前に現れた、いかにも天使っぽい天使が僕に言った。
「君、天使でしょ?。何しに来たの?」
「・・・」
「別に僕の部屋で休まなくてもいいでしょ?」
「いや、ここにいさせてください。たった一日ですから。」
・・・
「君は明らかに見てくれが天使だから、細かいことは言わないよ。僕は、死ぬんだね?。」
「はい。一日後、この場所で死にます。突然建物が倒壊するんです。」
「正確には、どのくらい?」
「あと、23時間4分です。」
ロケット打ち上げ残り時間みたいだ。
けど、僕に届くのは打ち上げ成功のニュースではなくて死なのだ。
朝、天使のような寝顔に別れをつげ、いつもの通勤が始まる。
「明日、世界が破滅します」というニュースが4月1日以外に流れたとしても、自分はその一日を何事もなく、普段どおりに過ごせるだろう。
僕はよく、そんなことを考えていた。
世間も、おそらく映画などで見られるようなパニックなんか起こさないんじゃないかな?。
人間、どんな場面でも色々考えるから、そうそう自分をさらけ出したりはできないもんね。
だから、僕は天使から聞かされた事を十分に理解していても、その日を普段と変わりなく過ごすだろう。
だから、僕は普段どおりに帰路につくだろう。
だから、僕はその瞬間でも安らかな気持ちだろう。
僕にとって今、生命よりも最優先されるのは、もう一度天使の寝顔が見られるかどうかなのかもしれない。

石の運命と、その矛先

「ちょっと、ここにいさせてもらっても構わないですか?。」
目の前に現れた、いかにも死神っぽい死神が僕に言った。
「君、死神でしょ?。何しに来たの?」
「・・・」
「別に僕の部屋で休まなくてもいいでしょ?」
「いや、ここにいさせてください。たった一日ですから。」
・・・
「君は明らかに見てくれが死神だから、細かいことは言わないよ。僕は、死ぬんだね?。」
「はい。一日後、この場所で死にます。直径30cmの隕石が命中するんです。」
「正確には、どのくらい?」
「あと、23時間4分です。」
ヤフオクの残り時間みたいだ。
けど、僕に届くのは落札を知らせるメールではなくて死なのだ。
朝、死んだような寝顔に別れをつげ、いつもの通勤が始まる。
「明日、地球に火星人が挨拶にきます」というニュースが4月1日以外に流れたとしても、自分はその一日を何事もなく、普段どおりに過ごせるだろう。
僕はよく、そんなことを考えていた。
世間も、おそらく映画などで見られるようなパニックなんか起こさないんじゃないかな?。
人間、どんな場面でも色々考えるから、そうそう自分をさらけ出したりはできないもんね。
だから、僕は死神から聞かされた事を十分に理解していても、その日を普段と変わりなく過ごすだろう。
だから、僕は普段どおりに帰路につくだろう。
だから、僕はその瞬間でも安らかな気持ちだろう。
僕にとって今、生命よりも最優先されるのは、この前僕のソーセージを奪った米山を、どのようにして部屋に呼び、愛用の椅子に座らせるか、ということだろう。