連鎖する物語と楽しみ

上下巻が発売されている小説を読もうとする時、下巻から読む人は島耕作(イメージ)くらいでしょう。
つまり、時間がないのであらすじみたいなものと結果を読むわけです。
そんな人はあんましいないと思います。
上巻がないと下巻の内容が分からなくなったりするからです。
この例では「上、下」と、上を読む必須性が明らかになっていますが、それが明確に提示されていない場合、どういうことになるのでしょうか?
昨日、映画「時をかける少女」を観に行きました。
一度このブログでもぬるく語ったことがあります(http://nimbus7942.blog66.fc2.com/blog-entry-27.html)。
原作と比較して、ある程度は踏襲しているものの登場人物の名前や性格はほぼ原型を留めていません。
隣で見ていたコ(残念なことにどっかのアベック)がビビるくらい涙目になっていた僕は、映画館を後にしたとき思いました。
「男一人で映画を観るのは悲しいなぁ」
違う。
十分に面白かったです。原作を知らなくてもほぼ困るところはないと思います。もちろん、原作を知っているとにやりとする場面もちらほら。
しかし、僕の中では、さらに映画を面白くする要因が一つありました。
実写版の「時をかける少女(たぶん80何年かの)」です。
これのラストはちょっと悲しめ。原作にはない内容。
古い映画です。
これを見てないとよく分からんところがあったっぽい。
「少なくとも原作と昔の映画を見てないとよく分からんところもあったなー」と思ったわけです。
ただ、お客さんの中に初老のご夫婦がいるのを見たとき、今回の「よく分からんとこ」をよく分からんとこにする必須性というか、必然性というか、商業的というか、みたいなものを少し感じました。
それはたぶん過去の映画と、それを見たことがある人に対する救済みたいなものだと思います。
欲張りな映画だなー。
先ほど書いたように、単発でも面白い映画でした。
面白かった人はその後、原作読むでしょ?、実写版も見るでしょ?、そしてもう一度これ観なくちゃいけないから、楽しみ増えてうらやましいなー。
一応「上、下」の関係はあるものでも、それに興味を持ちさえすれば、それほど順番は意味を成さなくなるようです。
それにしても映画の人はずるい。
こんなことしたら。
こんなことしたら、僕もまた原作と昔の映画を見て、映画館に行っちゃうじゃないか!!。
*ちなみに勝手に僕が感じたことなので、ほんとの思惑なんかはぜんぜん分かりません。

「連鎖する物語と楽しみ」への4件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    時少(勝手に略)おもしろそうね。
    感動系は好きナリよ。
    「男一人で映画を観るのは悲しいなぁ」
    とか言う前に俺を誘うんだ!
    男が二人だ、まいったか!
    それはともかく、涙腺弱いんで大変なことになりそう。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    映画を複数人で見ることは、想像以上に難しいように思います。

  3. SECRET: 0
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    デスノートみて~
    ほんじゃ3人でいくか?
    まぁ無理だけどね。
    涙腺弱い男3匹…キモチワルイカモ

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